GAME REPORTS
2016.08.17 19:00KO @J-GREEN堺・メインフィールド
第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会 大阪府予選 準決勝
vs 大阪体育大学
○3-2(0-1)


先発:前川 黒川 荒木 鯉沼 池端 藤村→清永 森主 石井 布施→塩谷 竹下 加賀山→吉井
得点:52 加賀山 60’ 石井 90+4’ 清永

天皇杯大阪府予選準決勝の相手は、関西選手権大会の決勝で戦った大阪体育大学である。8日に総理大臣杯2回戦で順天堂大学に0-2と敗戦した関西大学は日本一に向けて気持ちを切り換え、この一戦に向けてしっかり準備を進めてきた。午後7時からのキックオフということで涼しい気候の中、試合開始のホイッスルが鳴った。
前半の入りは大阪体育大学に押し込まれる展開になる。ドリブルで仕掛ける大阪体育大学は勢いがあり、関西大学はうまく自分たちのペースにもっていくことができない。前半10分までに大阪体育大学はコーナーキック4本と、関大の自陣深くまでドリブルで進入されるシーンが多々あった。しかし、関大のサイドバックの黒川と池端が粘り強いディフェンスで簡単にクロスを上げさせない。前半16分、相手にゴール前まで抜け出され危ないシーンだが、前川が飛び出し間一髪クリア。前半の中盤はどちらも速いプレスでロングボールが多くなる。関大らしいサッカーでパスを回し得点が欲しいところだ。ところが、この試合の先制点は大阪体育大学だった。前半30分、大阪体育大学のコーナーキックの競り合いをクリアしきれず相手の豪快なボレーシュート。ゴール右端に突き刺さり0-1となる。失点した関大は気持ちを切り替え、ワンタッチプレーを増やしテンポ良く相手陣内に進入する場面が増える。ロングボールが多かった時より、関大らしいサッカーが目立ったが、決定的な場面にもって行くことができない。関大は加賀山の抜け出しが多いが、攻撃に厚みがないため相手ディフェンダーの網に引っかかりシュートまで行く事ができない。前半45分、相手のフリーキックは前川ががっちりキャッチ、ゴールはもう割らせない。ここで前半終了。
前半はセカンドボールが大阪体育大学に拾われることが多かった。セカンドボールを自分たちのものにすれば、チャンスがもっと生まれるはずだ。関大のパスワークでギャップにボールをつけることをもっと意識し、後半は関大のサッカーを貫き、逆転で勝利を飾って欲しい。
後半、布施に代わり入った塩谷が関大を鼓舞し円陣の中に入って行く。後半が開始し、関西大学は前から勢いのあるプレスを続ける。相手のミスが増え関大にチャンスが訪れる。後半6分、ゴール前で塩谷が前で競り合い、こぼれ球を加賀山が体をうまく反転させ豪快なボレーをゴールネットに突き刺し得点。1-1となった。そこから勢いに乗った関大は、テンポのいいパス回しと素早いプレスでどんどんペースを握り、またもチャンスが訪れる。後半13分、竹下の裏への抜け出しで相手ディフェンダーを置き去りにし、キーパーと1対1になり冷静なシュートは相手キーパーの股をすり抜けゴール。関大は逆転し、2-1となる。この後も関大は、素早いプレスで大阪体育大学の攻撃を阻止する。試合終了が近づく中、大阪体育大学の反撃が関大のゴールを破る。後半45分、相手フリーキックのこぼれ球を相手が反応しシュートを打たれゴール。試合終了間際に同点とされる。2-2になり、関西大学は延長も考えられた。しかし、この考えを払拭するフリーキックを放ったのは、後半26分に交代して入った清永だ。同点にされた直後、後半のアディショナルタイムに関西大学は相手ゴール前でフリーキックを獲得。清永がキッカーだ。関大を応援する誰もがゴールを願い、静まり返った。清永の放ったシュートは壁を越え、ゴール左側に突き刺さった。歓喜の瞬間が訪れた。ここで3-2となり、試合終了のホイッスル。
関大は最後まで走り負けしない体力と勝つぞという気力が大阪体育大学より上回っていた。応援も力強かったため、この勝利は関大全員で勝ち取った勝利だ。これからの戦いは相手が強くなっていくが、関大はチャレンジャーとして次のFC大阪との決勝を本気で戦い、勝利し、大阪府代表を勝ち取る。


文 責:杉原 世称(1回生)
確認者:前田 雅文





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