GAME REPORT
2017.12.18 11:00KO @浦安市運動公園陸上競技場
全日本大学サッカー選手権大会準々決勝
vs順天堂大学 ○2-2(Pk07-6)

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激戦から中1日。明治大を撃破した関西大は本日、全日本大学サッカー選手権3回戦で、強豪、順天堂大との試合に臨む。今期の大学サッカーを代表する選手が多く在籍しているこの大学に関西大はどのような戦いを挑むのか。
緊迫した雰囲気の中始まった前半は、攻める順天堂大・守る関西大という構図になった。開始早々から順天堂大の技術とパスワークに翻弄されるが、ディフェンス陣が粘り強く体を張ってゴールを守る。関西大は立ち上がりからリスクを背負わず、ロングボールで順天堂ディフェンダーの頭を超えるボールを配球し、前からのプレスを徹底した。そんな中、試合が動いたのは早くも前半7分、順天堂大は速攻のカウンターをしかける。勢いそのままにサイドチェンジを受けた順天堂大の12番は自ら運び狭いシュートコースであったが得点に持っていった。格上の相手であったためにこの先制点は関西大にとって痛恨の失点となった。その後も順天堂大のサイドからの攻撃に再三苦しめられる関西大はなかなか攻撃の糸口を見つけられない。この時間帯はフリーキックを荒木をターゲットにしてチャンスを生み出す形が目立ったが相手ゴールを脅かすことはできなかった。先制点をとった順天堂大はプレスを弱め、関西大はボールを回し出したがバイタルエリアに進入することができなかった。そんな中、やはり関西大の得意とする形で順天堂大のゴールに迫る糸口が見つかる。前半30分から黒川が個人技と持ち味のスピードを生かし、再三左サイドを駆け上がっては攻撃のリズムを生み出す。そうして関西大のペースができ始めた前半36分、またもや試合は動く。藤村がハーフライン付近でボールを奪い、そのパスを受けた加賀山はキーパーの位置を確認しミドルシュートを放った。明治大戦で決勝点を上げたFWのミドルシュートは吸い込まれるようにゴールネットへと向かい、同点弾となった。
後半、関西大はエースの竹下を投入すると前半とは打って変わり自らのペースを掴んだ。後半5分、コーナーキックのカウンターを仕掛ける関西大は加賀山が起点となり、走り込んでいた黒川が爆速でサイドを駆け上がりマイナスのクロスでビッグチャンスを早速演出。また後半10分には途中出場の竹下の裏を有効に使い相手陣地での攻撃の時間帯を増やした。両者互いにビッグチャンスを何度かつくったがディフェンス陣とキーパーの活躍により均衡が崩れぬまま迎えた後半ラスト5分、関西大はサイドから勝負を決めにいこうとしたが一点は遠かった。
こうして1-1のまま勝負は延長戦に突入。すると延長前半5分、順天堂大は右サイドからの最高のクロスを中が合わせ、ついに関西大は追加点を与えてしまった。しかし諦めない関西大は延長前半12分、延長戦からの出場のFW村中を起点とし、抜け出した竹下にスルーパス。キーパーと1対1という絶好機だったが決めきることはできなかった。
延長後半は順天堂大が上手く時間を潰した。延長戦でも衰えないテクニックを活かし、ひたすら角でボールをキープ。しかし数少ないチャンスを関西大は逃さなかった。終了間際、羽田のロングスローからペナルティエリア内で混戦。そんな中、こぼれ球は主将竹下の前に転がってきた。延長後半という最後の最後で竹下は落ち着いてボールをゴールに流し込み、スタジアムは大歓声に包まれた。
そして両者譲らぬ大接戦はついにPK戦にもつれ込む。関西大は2人目の鯉沼がセーブされてしまうものの、順天堂大3人目のキッカーをGK白澤が見事にストップ。その後、両者が決め続けたが後攻の順天堂大8人目のキッカーをまたもや白澤がセーブ。勝負が決まった。
ベスト4となり、準決勝に駒を進めた関西大。次の相手は今年の総理大臣杯覇者、法政大だ。しかし勢いとまらぬまま快進撃を続ける関西大なら、全員サッカーで必ずや決勝に登りつめるに違いない。



文 責:布浦 優杏
確認者:前田 雅文